[きゅーぴーとは呼ばないで★★]

きゅぴです。小2と年中姉妹2人を抱えるWMです。WMの日々の過ごし方や子供達の話、好きなものについても書いています。好きなものとして、音楽([ALEXANDROS]、sumika、フレデリック)や漫画(主に少女漫画)などについても書いています。日記のように見返せるものを書きたいと思っています。

映画『罪の声』

公開翌週には観てきました。

書くの遅くなった…

物凄く良かったです。

 

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映画『罪の声』

映画『罪の声』公式サイト

 

【あらすじ】

35年前、日本中を巻き込み震撼させた驚愕の大事件。

食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件は、誘拐や身代金要求、そして毒物混入など数々の犯罪を繰り返す凶悪さと同時に、警察やマスコミまでも挑発し、世間の関心を引き続けた挙句に忽然と姿を消した謎の犯人グループによる、日本の犯罪史上類を見ない劇場型犯罪だった。

大日新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、既に時効となっているこの未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、取材を重ねる毎日を過ごしていた。
一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は、家族3人で幸せに暮らしていたが、ある日、父の遺品の中に古いカセットテープを見つける。

不可解なことをテープに吹き込む、幼き頃の自分の声に疑問を抱いた俊也は、ある事実に気付く。

やがて運命に導かれるように2人は出会い、ある大きな決断へと向かう。
「正義」とは何か?「罪」とは何か?

 

【この作品について】

原作は、2016年の「週刊文春」ミステリーベスト10で第1位を獲得するなど高い評価を得た塩田武士さんのベストセラー小説。

フィクションでありながら、日本中を巻き込み震撼させ未解決のまま時効となった大事件をモチーフに綿密な取材と着想が織り交ぜられ、事件の真相と犯人像に迫るストーリーが“本当にそうだったのではないか”と思わせるリアリティに溢れ、大きな話題を呼んだ。

監督は、『いま、会いにゆきます』『涙そうそう』『麒麟の翼』『ビリギャル』など映画ファンからも評価の高い数々の大ヒット作を手掛けてきた土井裕泰さん
脚本は、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」などで土井監督とタッグを組み、「アンナチュラル」や「MIU404」も手掛ける野木亜紀子さんが担当。

 

主人公の新聞記者・阿久津英士を演じるのは小栗旬さん

もう一人の主人公、自分が大事件に関わっていたことを知ってしまう曽根俊也を、星野源さんが演じます。

 

【この作品を観た感想】

映画館での予告編などを観ていて、公開されたらすぐに観たいと思っていた作品です。

『アンナチュラル』や『MIU404』などのオリジナルの脚本の作品に凄く引き込まれたので、野木さんが脚本を担当したのならば、観たいとも思いました。

 

これ、あるあるかもしれないのですが。

野木さんが担当されている作品によく出演される俳優さん方が多く出演されていて、一瞬世界観が分からなくなりました笑

『アンナチュラル』なの?

『MIU404』なの?

とどれも違うのに、軽く混乱しましたね

 

小栗旬さんは、様々な役柄をこなす実力派の俳優さんで間違いないと思っていたし、星野源さんがどんな演技をするんだろうと楽しみでした。

 

物凄く私見なんですが、つい最近まで、私の中では星野源さんは『歌を作り歌う人』という立ち位置で、『演技をする人』ということにあんまりピンと来なかった。

平匡さんのイメージは物凄くあるんですが…

『俳優・星野源はすげーな』と思ったのは、『MIU404』の志摩さんを演じている星野源さんを観てからです(遅)

 

主演の2人の配役はピッタリだったと思います。

最初は乗り気では無かったものの、35年という年月を経てからこそ、浮かび上がる真実を真摯に追い続け、過去の自身の経験から対象者に優しくなれる阿久津は、様々な役柄を演じきれる小栗旬さんじゃなければダメだったと思います。

対照的に、日常生活を脅かされる驚愕の事実を知り、自分を、家族を守る為、懸命に35年という年月を遡りながら真実を辿っていく曽根は、星野源さんがピッタリだったと思います。

 

そして、恥ずかしながらテーラー』という単語をこの映画を観て初めて知りました

そういう方、私の他にはいませんかね…??

なので、一応載せておきます笑

 

テーラー

スーツなど紳士服の仕立て屋、洋服屋、裁縫師。

寸法取りやデザイニング、チャコ引き、型紙起こしなど一連の流れをさす。

「tailor」の語源は「to cut」で狭い意義では「裁断」を意味する、あるいは意味するところからテーラーという言葉が生まれたとされる。

 

脚本も俳優陣も私の中ではかなり期待値が高かったのですが、見事にそれを超える作品だったのではないかと思います。

息を殺しながら、身を乗り出すような気持ちで観ることが出来て、あるシーンからは涙が止まらなくなりました。

 

阿久津の上司の思惑通り、35年という年月が流れたというのは大きく、当時の捜査や技術では分からなくても今なら分かる事もあり、意外にも真相を掴む為の手掛かりが色々なところで浮かび上がってきます。

それだけの年月が経ったのだと思う人、未だに警戒心を持っている人、阿久津と曽根と同じく真相を知りたい人、事件の闇に囚われたままの人…

事件を追う中で様々な人が出て来て、関係性をもう少し理解したいと思い、原作と、オフィシャルインタビューブック買いました…まだ読めてないですが。

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映画を観ていく中で、単純に物凄く怖い話だなと思いました。

特に、星野源さん演じる曽根俊也は、意図しないところで、自分が色々なものに関わったことを偶然知ってしまい、自分の人生や生活が根底から覆されるかもしれないという恐怖感を覚えます。

それは、今後誰にも起こり得る事だし、自分ではどうにも出来ない。

こんな事が自分に起きてしまったら、俊也のようにきちんと立ち向かっていけるのかなとも思います。

 

ネタバレになってしまいそうな感想が物凄く多いので、気を遣いながらこれを書いていますが、時代背景に対して共感が持てませんでした

もっと違う形で時代を生きることは出来なかったのだろうかと単純に思うところはありますが、今ほど様々な人々の思想などが反映されたり、それを公表したり、それを共有するものも無かったと思うので、柔軟性には欠けていてそれは難しかったのかなと、作品を観ていて感じました。

 

それと、家族を持ってしまったら、やはり家族を第一に考えないといけないなということを強く思わせる映画でした。

 

家族という絆があるが故に、家族を振り回し翻弄する…

そして、振り回されたり翻弄されるのは大抵が子供や妻。

 

回想シーンの度に胸が締め付けられました。

世界の狭さ、理不尽さ…

そういうものをまとめてぶち込んで、グツグツ煮えたぎらせているような世界観がありました。

見え隠れする大人のエゴが生み出したもの。

ぐるぐる纏わりつく負の連鎖。

エゴに囚われているせいで、想像力が乏しく、そのエゴを押し通して誰が幸せになったのか。

特に、子供には背負わせたらダメだと個人的には物凄く思いました。

 

ミステリーやヒューマンドラマ、様々な要素が絡み合った映画でした。

ネタバレが嫌で書けないことが多いので、兎にも角にもまず皆に観て欲しい笑

色々な年代の人に観てもらいたい、身を乗り出して観れる作品です。

ぜひ、劇場で観て欲しいです。