映画『君の瞳が問いかけている』
予告編を観て気になっていた作品です。
君の瞳が問いかけている
【あらすじ】
不慮の事故で視力と家族を失った明香里は、小さな楽しみを糧に毎日を明るく生きていた。
ある日、明香里は管理人の男性と間違えて塁という青年に話しかけてしまう。
彼はかつてキックボクサーとして将来を有望視されていたが、ある事件をきっかけに心を閉ざし、現在は日雇いのアルバイトで食いつなぐ日々を送っていた。
その後も時々やって来ては屈託なく話しかけてくる明香里に、塁は次第に心を開いていく。
やがて塁は自分の過去が明香里の失明した事件と接点があったことを知り……
【この作品について】
チャールズ・チャップリンの名作「街の灯」にインスパイアされて製作された2011年の韓国映画「ただ君だけ」を、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」「僕等がいた」の三木孝浩監督のメガホンでリメイクした作品です。
ダブル主演で、目が不自由ながらも、明るく日々を過ごす柏木明香里役を吉高由里子さん。
罪を犯し、キックボクサーとしての未来を絶たれた篠崎塁役を横浜流星さんが演じています。
【この作品を読んだ感想】
画がとても綺麗でした。
光の入り方とか…主演の2人がすごく映えたと思います。
顔の濃い人が出てなかったからかな、画面がうるさくなくて良かったです。
勿論、配役も適役でとても良かったと思います。
話がズレます。
私が最近観た、目の不自由な方が主人公の映画は『見えない目撃者』でした。
甥っ子にも質問されたのですが、『見えない』『目撃者』とはどういう事?との事でしたが、観てもらえれば分かります。
私としては、最後まで飽きさせない展開とスピード感とスリルが味わえたので、物凄くオススメしたいです。
ただ、描写が結構エグく、映倫区分はR15+です。
グロ描写が大丈夫な方には、ぜひ観て欲しい。
話を戻します。
『見えない〜』の主人公は、自身の過失により家族と自分の視力を失い、数年が経過した現在も真正面から向き合えず、内向的な生活を送っていることに対して、今作の明香里は職場に出向き仕事をこなし、ささやかな事を楽しみにしながら生活している女性。
明るく、自然体の彼女と接するうちに、塁の表情もどんどん変わっていくのが良かったです。
恋愛ってこんな感じだな!とニヤニヤしながら観れました。
塁の日雇いの仕事も、色々なものがあるのだなと思いましたが、それ以上に明香里の仕事はこうやって成り立つんだなと思いながら観ていました。
ただ『目が不自由』だから、そこに付け入る人間がいたり、仕事を無くさない為に、我慢を強いられるような描写があり、心に刺さりました。
おどける時には、屈託のない笑顔を見せるのに、時々ハッとするような表情を見せたり…
正しく、吉高由里子さんが適役だったのではないでしょうか。
塁の表情が暗い時はそれに比例するようなシーンが多く、付き合う人間は選ばないといけないなと心から思いましたね。
常識が通じる相手では無いから尚更そう思いました。
ただ、生まれながらの環境も関係してくることもあるので、本当に難しいですよね。
そして、キックボクシングをしている時の塁は嬉しそうでもあり、とてもカッコ良かったです。
横浜流星くんは、自身の経験なども踏まえて、本当に適役だったと思います。
ささやかな幸せを噛みしめるようなシーンは、とても微笑ましいですが、後半は怒涛の展開尽くしでちょっとびっくりしました。
え?えええええ!?
みたいな…おかげで飽きなかったですが、こんなに色々な事が起きる!?と少し冷静に考えてしまいました…
調べてみたところ、韓国映画のリメイクだと知ったので、あっさり納得しました。
悲運が重なるという表現がぴったりで、幸せになってー!!と願わずにはいられなかったです。
ただ1つ言うのなら、怒涛の展開がもう少し控えめだったら、感情移入しまくって泣いたかもしれません。
恋愛映画が好きな方には、とてもオススメ出来る作品です。
控えめで、可愛らしい2人を是非劇場で観てくださいね。
#君の瞳が問いかけている
#横浜流星